羊の木 松田龍平の怪演がぜんぶ持ってた~


【2】1月はむちゃくちゃ忙しい上に毎週末大阪に帰っていたし、その忙しさをついてどうしても観たいという映画もなかったので、今頃になってようやく2本目の劇場鑑賞。

 刑期を終えた元受刑者を自治体が受け入れる新仮釈放制度により、閑散とした港町・魚深市に男女6人が移住してくる。市役所職員の月末一(錦戸亮)は彼らの受け入れ担当を命じられるが、移住者たちの過去を住民たちに知られてはならないという決まりがあった。やがて、全員に殺人歴がある犯罪者を受け入れた町と人々の日常に、少しずつ狂いが生じていき……。

 山上たつひこといがらしみきおによる、第18回文化庁メディア芸術祭優秀賞(マンガ部門)に輝いた問題作「羊の木 (イブニングKC)」を、アレンジを加え実写映画化。殺人歴のある元受刑者の移住を受け入れた町を舞台に、移住者の素性を知らされていない町の人々の日常がゆがんでいくさまを描くという映画。
北村一輝、優香、市川実日子、水澤紳吾、田中泯、松田龍平が演じる6人の元殺人犯が日常生活を送る描写、一見、淡々と、平静を保っているようで、時折ちらつく彼らそれぞれの素顔が緊迫感を増長する…。


 何かをしでかすのでは…という疑心暗鬼な視線でついつい観てしまうが、それは映画だから、というより、自分も含めてこれが「世間」なのか?
偏見なく他者と接するのは不可能なのか?
引きずる過去、表出する狂気、不穏かつ魅力的に表現している。は「他者」を取り巻く世間そのもの。
元受刑者との共生ということを根っこに、しかし己の寛容をテストされているかのような映画だ。


 「県庁おもてなし課」以来、お人好しな公務員を演じさせたら、右に出る者はいないほどハマリ役の錦戸亮、彼を中心点として置いて、いい役者を集めた群像劇。
エンディングに至る部分が「あり得ない」というか、せっかくの緊張感を台無しにした感が歪めないが、いろいろなことを深く考えさせられた作品だった。
「ガキデカ」を描いた山上たつひこ氏が原作に絡んでいるというのも驚きなので、是非一度「原作」を読んでみたい。

オリエント急行殺人事件 豪華キャストが出しゃばらずにきっちと各々の役柄を演じてるのがさすが


【1】午前中は私鉄中国ハイタク総支部第25回定期総会、午後は18春闘職場討議(案)討論集会。
米子でのオフィシャルな仕事は終わり、しかしこれからの懇親会がさらにハードワーク!

 トルコ発フランス行きの豪華寝台列車オリエント急行で、アメリカ人富豪のエドワード・ラチェット(ジョニー・デップ)が刺殺体で発見される。偶然列車に乗り合わせていた探偵のエルキュール・ポアロ(ケネス・ブラナー)が、鉄道会社に頼まれ密室殺人事件の解明に挑む。乗客のゲアハルト・ハードマン教授(ウィレム・デフォー)やドラゴミロフ公爵夫人(ジュディ・デンチ)、宣教師のピラール・エストラバドス(ペネロペ・クルス)、キャロライン・ハバード(ミシェル・ファイファー)らに聞き取りを行うポアロだったが……。

 2018年1本目の映画、これまで幾度も映像化されてきたアガサ・クリスティの傑作ミステリーを映画化、ヨーロッパ各地を巡る豪華列車を舞台に、世界的な名探偵エルキュール・ポアロが客室で起きた刺殺事件の解明に挑むという映画。

 74年版の名作を如何に超えるかという重い命題を抱えている映画で、映画批評家もその点について言及しているが、自分としては、子供の頃に見たはずだけどちっとも覚えてへんから…(ーー;)
やから自分的には、子供の頃に観ていたんやけど、ま、ええから、素直に観ましょってことです。


 カメラアングルが独創的、それが映画的な空間の創出につながっている。
その評価は専門家に言わすと「65mmフィルムでスペクタクル感を増大した映像美が凝り性のケネス・ブラナー監督らしい。」ということらしいが、とにかく視覚的にほんと面白い。

 本作の見せ場を持って行くのは監督にして名探偵ポアロ役を兼任したK・ブラナー。
どないもならない密室的な殺人で、どう推理し解決するのだろうって謎的な課題と、一人一人で映画が作れそうな濃厚なキャラたちに、狂言回し的にどうまとめていくのだろうと脚本的な課題を、物語としてしっかり織り込んでいく。


 それは原作がしっかりしているから安心して観ているはずが、狂言回し的にウロウロ妙に迂回していくので、まさにシェイクスピア劇のような重厚感が醸し出されていく。
とってもめんどくさい展開の映画と相成っているが、今時、こんな映画もいいなあ。
豪華キャストが出しゃばらずにきっちと各々の役柄を演じてるのがさすが。
次作は「ナイル川殺人事件」となるようだが、自分は絶対に観る、楽しみ!

DESTINY 鎌倉ものがたり 日本ではなかなか当たりがないファンタジー部門では、秀作やっ!


【44 うち試写会2】本日は、うちの、私鉄総連2018年新春旗開き。
連合の神津会長、立憲民主党の枝野代表、民進党の増子幹事長、社民党の吉川政審会長、交運労協の住野議長にご祝辞をいただいた。
ってことで、本日から本格稼働ながら、でも今日のネタは昨年最後に観た映画(44本目)のレビュー。

 鎌倉に住むミステリー作家・一色正和(堺雅人)のもとに亜紀子(高畑充希)が嫁いでくるが、さまざまな怪奇現象が起こる日常に彼女は戸惑ってしまう。犯罪研究や心霊捜査にも通じている正和は、迷宮入りが予想される事件の折には、鎌倉警察に協力する名探偵でもあった。ある日、資産家が殺害され……。

 西岸良平による人気漫画「鎌倉ものがたり」を、西岸が原作者である『ALWAYS』シリーズなどの山崎貴監督が実写映画化、人間だけでなく幽霊や魔物も住むという設定の鎌倉を舞台に、心霊捜査にも詳しいミステリー作家が新婚の愛妻と一緒に、怪事件を解決していくさまを描くという映画。


 メインの舞台となるのは鎌倉、うん、鎌倉なら、なんかこんなのありそう~。
時代考証とか、画に映り込むものが設定に合っていないとかの細かいところはほっとく。
とにかく、黄泉の国までの場面展開を含めて、徹底的にビジュアルをつくりこむって手法が素晴らしい!


 キャスティングが妙で、江ノ電の使い方が爆笑で、現在なのか昭和40年代なのか訳わからん舞台の鎌倉を闊歩する妖怪が絶妙。
ごちゃごちゃ考えずに、痛快っ、日本ではなかなか当たりがないファンタジー部門では、秀作やっ!
安藤サクラ演じる死神が、とりわけ味があって、物語の核になっているのが、ひときわよし!

ローガン・ラッキー しっかりと練り上げられた脚本が勝利の要!


【43うち試写会2】来週月火の会議の資料がようやく今日調った、まだ来週金曜の講演レジュメが出来ていない…。
さらに18日にはSRCB、まだ手つかずなのです、構想は頭の中に出来てます、あとは作業だけやねんけど…(ーー;)

 脚が不自由で仕事も家族も失ったジミー(チャニング・テイタム)は、人生を一変させようと犯罪計画を立てていた。それはカーレース「NASCAR」が開催されるサーキット場の金庫から、大金を強奪するというものだった。片腕を失った元軍人の弟クライド(アダム・ドライヴァー)、カーマニアの妹メリー(ライリー・キーオ)、爆破のプロで服役中のジョー(ダニエル・クレイグ)を仲間に迎えるジミー。ジョーを脱獄させて金庫を爆破し、再び彼を獄中に戻す大胆不敵な計画は順調に進んでいたように思えたが……。

 スティーヴン・ソダーバーグ監督がメガホンを取ったクライムムービー、カーレース「NASCAR」の売上金強奪をもくろむ兄弟と爆破のプロフェッショナルの姿を追うという映画。
予告編はかなり壮大な奇想天外な犯罪映画という風に描かれていたが、導入部で、それは大きな勘違いで、とうてい成功しそうにない、人生上手くいかないしょぼい小悪人が、一発逆転を賭けて、でっかい山に手を出すという展開になることが解る。
綿密に練られた強奪計画の大胆さと面白さはオーシャンズも顔負けなんだが、その犯罪計画の行方は、素人集団らしい失敗と運がほどよくブレンドされ、スリルと笑いを醸し出す。


 作戦成功のカギを握る爆破師の脱獄計画、そこも同時進行で絡むのでとかくややこしいが、そこはしっかりと練り上げられた脚本が勝利の要。
主要キャラを取り巻くドラマや関係性、爆笑のコミック・リリーフとほぼ完璧、“大義がなければ悪事には手を貸さない”というトボけたお馬鹿な兄弟のコダワリも爆笑やし、ダニエル・クレイグの007のクールさとは真逆の怪演ぶりが楽しい。


 メリー・ローガンを演じるライリー・キーオ、キュートでセクシーながら重要な役どころ、さらっといい演技してた!
「オーシャンズ」シリーズのような派手さや、スピード感はないものの、ない知恵を振り絞り、アナログなテクで強盗計画に挑む愛すべきダメ人間たちへの賛歌。
そして、「らしいな~」ってなラストで、お見事なほど手際よく大団円、うまいっ!

ラストレシピ ~麒麟の舌の記憶~ なんとも尻すぼみな展開で、「な~んや、話しちっちゃっ!」


【42うち試写会2】観るつもりは無かったが無料チケットがあったのでせっかくやからと鑑賞。

 佐々木充(二宮和也)は、「最期の料理人」として顧客の「人生最後に食べたい料理」を創作して収入を得ていた。絶対味覚を持つ天才でありながらも、彼は料理への熱い思いを忘れかけていた。そんな折、彼のもとにかつて天皇陛下の料理番だった山形直太朗(西島秀俊)が作り上げたという、“大日本帝国食菜全席”のレシピを再現する仕事が舞い込む。


 “麒麟の舌”と呼ばれる究極の味覚を持つ料理人が、戦時下の混乱の中で消失した伝説の“料理全席”を追い求めるうちに、約70年前のある謎に迫る姿を描写するという映画。
ということで、歴史を検証するお話とも、時空を超えたサスペンスなのかとも、思ってたのやけど、なんとも尻すぼみな展開で、「な~んや、話しちっちゃっ!」。


 泣いていただきましょうって狙いこてこてな演出が目障りで、「そんな奴おらんやろ~」「ここでその台詞はありえへんやろ~」「佐々木充(二宮和也)の捜査力はCIAを超えている!」って突っ込みどころ満載!
ま、料理を魅せる映画だっだと思えばいいか、って、それを映画館で観る意味が見いだせない…。
宮崎あおいちゃんのにじみ出るエロさも今作ではなかったし…(T-T)

ドリーム ホロッと来る場面が満載、鑑賞後の爽快感ったらありゃしない


【41うち試写会2】今日と明日は大阪で仕事、しかも市内でホテルに2泊、どうせ妻は沖縄に行って家にいないしちょうどええや。

 1960年代の初め、ソ連との宇宙開発競争で遅れを取っていたアメリカは、国家の威信をかけて有人宇宙飛行計画に乗り出す。NASAのキャサリン・G・ジョンソン(タラジ・P・ヘンソン)、ドロシー・ヴォーン(オクタヴィア・スペンサー)、メアリー・ジャクソン(ジャネール・モネイ)は、差別や偏見と闘いながら、宇宙飛行士ジョン・グレンの地球周回軌道飛行を成功させるため奔走する。

 人種差別が横行していた1960年代初頭のアメリカで、初の有人宇宙飛行計画を陰で支えたNASAの黒人女性スタッフの知られざる功績を描く伝記ドラマ。
英題は「HIDDEN FIGURES」、和訳すると「隠れた係数」、もろに映画の中身だが、これじゃあ日本では難しいかも。
1961年のバージニア州ハンプトン、アメリカ南部において、依然として白人と有色人種の分離政策が行われていた時代に、アメリカの威信をかけた「マーキュリー計画」成功の影で多大な功績を残した、実在の3人の黒人女性にスポットライトを当てている。
黒人にして女性という二重のハンデを背負った彼女たちだが、この映画では、とてもシリアスなテーマを、明るさと温かさを失うことなく語っている。
 

 マーキュリー計画(アメリカ合衆国初の有人宇宙飛行計画)の成功には、重要な要素として黒人女性たちが担っていた事実とその苦闘。
人種差別や性差別に憤る場面もあるが、描写はかなりソフトで、苦労話に終始しない前進するんだという世界観のおかげで物語にのめり込みやすい。
決して声高に権利を主張したり不満を訴えるということではなく、知恵と機転、態度と行動によって自分たちの価値を証明していく。


 モータウンこてこての楽曲が掛かりまくっていたが、「モータウンを意識しまくったファレル・ウィリアムスのオリジナル楽曲」だそうだ。
悔しさやら嬉しさやら微笑ましさやらで、ホロッと来る場面が満載、鑑賞後の爽快感ったらありゃしない、素晴らしい映画を観た!
ギリギリで映画館での鑑賞が間に合って良かったよ!!

IT/イット “それ”が見えたら、終わり。 よくぞ映画化したもんだ!


【40うち試写会2】 とある田舎町で児童が行方不明になる事件が相次ぐ中、おとなしい少年ビルの弟が大雨の日に出掛け、大量の血痕を残して姿をくらます。自分を責めるビルの前に突如現れた“それ”を目撃して以来、彼は神出鬼没、変幻自在の“それ”の恐怖に襲われる。彼と同じく“それ”に遭遇した人々とビルは手を組み、“それ”に立ち向かうが……。

 1990年に映像化されたスティーヴン・キングのホラー小説「ITクリエーター情報なし」を、アンディ・ムスキエティ監督が映画化、静かな田舎町に突如現れた正体不明の存在が、人々を恐怖に陥れるさまが描かれるろいう映画。
英題は、単に「IT」、邦題に「“それ”が見えたら、終わり。」を引っ付けたのはよかったのではないだろうか。


 昔、スティーヴン・キングの小説を読みあさったことがあったが、この「IT」は本当に怖かったし、しかし映像化は絶対に無理だろうと思っていた。
原作では、大人時代と子ども時代のエピソードが分かちがたく複雑に技巧的に絡み合っているのが、そう思った理由だったが、今作では、原作の中の、過去の出来事に当たる少年時代のパートのみで構成。
そして、さらに原作では50年代が舞台であったけど、今作では、80年代にスライドさせた戦略もお見事だ、これが続編への布石としてきっと功を奏すのだろうと思われる。


 子供の頃、怖いものは本当に怖かった、そして子どもは闇の中に自分の恐怖の対象を具現化させる、この映画で、そんな子供時代の恐怖心を思い出させられてしまう。
ペニーワイズや自分の怖さの根源への恐怖に、さらに過干渉、DV、性的虐待…大人達や社会の闇がもたらす恐怖もあり、まるでペニーワイズが現代社会の闇の象徴のよう。
子供たちが、そういった恐怖も含めて克服できるのか。


 徹底的に子ども目線で物語は進んでいく、スタンドバイミーのように、少年少女の友情と冒険のドラマも瑞々しく甘酸っぱく、成長物語の要素までもが織り込まれていく。
幼いジョージ―がペニーワイズの犠牲になるオープニングを含め、血みどろ残酷シーンに一切の容赦はないが、しかし明と暗のコントラストが絶妙。
原作では、ベバリー・マーシュ(映画ではソフィア・リリスが演じている)によって、彼らが大人になるという鮮烈な儀式の描写があるが、映画では描かれていなかった、自分的には原作の中で最も印象に残っていたシーンだったのだが…。

A Ghost Story 自分がいなくなったあとの世界を見ることはどういう気持ちだろうか


【39うち試写会2】大阪での「11.28ライドシェアを考えるシンポジウム~安全・安心・快適・便利なタクシーを目指して~」の様子を見るために帰ってきたが、その後、仲間内での飲み会もなく帰宅し、妻とメシを食いに行った、孫とも会えないし…うーん、出張費がもったいなかったな~( ̄0 ̄)

 夫婦が住んでいた田舎の家。夫は事故で亡くなってしまう。夫はゴーストとなりその家に帰ってくる。家に思い入れのなかった妻は引っ越し、他の人が住むことに。ただ、その様子を見ている夫。


 飛行機内で観た映画をカウントしていいか悩むところながら…、ま、いいか。
CastCasey Affleck as C, Rooney Mara as M、登場人物は基本的にこの二人、名前すらない。
サンダンス映画祭で上映され、異色作として話題となって映画だそうで、アメリカでは7月に封切り、日本では来年2月に上映されるかもという噂があるが、もしそうなれば物議を醸す映画となるだろう。
最初のうち、恐がりな自分が観てはいけないホラー映画かと思っていたら、ケイシー・アフレックがシーツを被ったお化け姿に!
まるで「オバQ」なもんで、もしやこれってコメディ映画なのかと勘違いしかけたが、いやいや、どうも違う…。


 自分がいなくなったあとの世界を見る…、一人になった妻を見る…、そしていなくなる…、他の家族が思い出の家に住む…、自分の記憶、痕跡が薄れていく…、この地上から、世界から自分という存在が消えるのを見つめる。
ファンタジー・ロマンスドラマと言えばいいのだろうか、それともヒューマンドラマと括れば良いのだろうか。
自分がいなくなったあとの世界を見ることはどういう気持ちだろうか。
ラストの解釈は人によって違うのだろうか、Mが残した紙片にはなんと書いてあったか、そこをどう考えるかによって、この映画の解釈は変わるのだろうか。

僕のワンダフル・ライフ 邦題微妙やし設定もありきたりやけど、ラストは目一杯微笑みながらの大号泣やったわ~


【38うち試写会2】 ゴールデンレトリバーの子犬ベイリーは、少年イーサンに命を救われてからいつも一緒に過ごすようになり、彼と強い絆を育む。やがて青年に成長したイーサンは大学入学で故郷を離れ、ベイリーは年老いて死を迎えるはずだった。だが、ベイリーはイーサンに会いたい一心で何度も姿を変えて生まれ変わり……。

 W・ブルース・キャメロンのベストセラー小説「野良犬トビーの愛すべき転生 (新潮文庫)」を、ラッセ・ハルストレム監督が映像化したドラマ、少年に命を救われたゴールデンレトリバーが、転生を繰り返しながら自分の使命に気付く物語が描かれるという映画。
原題は「A DOG’S PURPOSE」、邦題はなんてベタやねんっ、ってか、原作の邦題もかなり微妙(笑)


 生きる目的を追求している犬が、最愛の飼い主との再会を願って輪廻転生を繰り返すというあり得ない設定ながら、あったらいいなって思えるファンタジー。
犬の一人称で語られる物語、人の心を解するが、人と会話はできない犬ベイリーの目線を通し、人間社会を見つめる物語で、60年代からのアメリカ半世紀の変化を俯瞰する構成ってのもいい。


 人間に翻弄され生殺与奪の権を人間に委ねざるを得ない犬の立場ってのには切なくなるし、アメリカでは安楽死って選択が多い(って風に描かれていた)ことにもショックは受けた。
が、しかしお話はちっともシリアスにはせずに、とことん脳天気に展開していく。
ベイリーの台詞が秀逸、そしてその声を演じるジョシュ・ギャッドがすばらしい!
ここでベイリーはこうするだろう、こう考えるだろうと、観てる方が勝手に想像しようとする間隙を与えず、言わずもがななものを、あえて我慢できずに言ってしまう、行動に移してしまうベイリー!
そこがまさに犬っぽくて、大爆笑!
しかもこの子は、恋をも取り持ってくれる気の利く名犬やねん!爆
ラストは目一杯微笑みながらの大号泣やったわ~、犬好きにはぜったいにたまらんわ~(T-T)

バリー・シール/アメリカをはめた男 コメディながら、中南米政策をめぐる国家的迷走と今に至る失策への批判的精神は辛辣


【37うち試写会2】1ヶ月以上ぶりにフィットネスクラブでトレーニングするつもりが、昨日洗濯した3週間分くらいの衣類を今朝取り込むのを忘れていて、しかも駅に着いたら雨が降っていた。
しかも風向きが西に降っていたせいで、「雨に濡れているかも!」って焦って帰ってくる羽目に。
妻が、大阪での間の衣類を洗濯してアイロン掛けて送ってくれたのを昨夜受け取れたから、当面の仕事着は間に合ったが。
一昨日の朝の時点では、パンツも下着のシャツも枯渇しててん!(昨日の名古屋2日目のワイシャツの下のシャツは、極めてロゴが小さくプリントされたティップネスのTシャツやったし)

 民間航空会社のパイロットでトップクラスの操縦技術を持つバリー・シール(トム・クルーズ)は、CIAにスカウトされる。偵察機のパイロットとなった彼は極秘作戦の過程で麻薬組織と接触し、麻薬の運び屋としても才能を発揮する。政府の命令に従う一方で、違法な密輸ビジネスで荒稼ぎするバリーだったが……。

 航空会社のパイロットからCIAのエージェントに転身し、麻薬の運び屋としても暗躍した実在の人物バリー・シールの半生を、トム・クルーズ主演で映画化。
英題は「AMERICAN MADE」、アメリカ製品、え~、どんな深い意味があるのやろう?
トムクルーズ、55歳、実在の人物であるこの役やるには、ちょっと歳食い過ぎじゃね?


 「ほんまかいな」って、ただただ感心せずにはいられない実録犯罪ドラマ。
CIA工作員としてスカウトされた天才パイロットが、その裏で麻薬王と組んで巨万の富を稼ぎ、さらにはFBIやホワイトハウスまで手玉に取っていくという宣伝やったけど、いや、なんかどうも違っていた。


 コントラとは、中米ニカラグアの親米反政府民兵(ミリシア)の通称。
1979年のサンディニスタ革命政権の成立を危惧し、当時のアメリカ合衆国のレーガン共和党政権の資金提供によって活動した反政府民兵(事実上の傭兵)。
この映画での、中南米政策をめぐる国家的迷走と今に至る失策への批判的精神は辛辣、それでいて、映画のノリは最初から最後まであくまでも軽く、ブラックな笑いに包みながら…、そしてこの映画のラストでは「イラン・コントラ事件」のきっかけを示唆する。
現在、いつまで経っても根絶できないテロ組織や紛争の種をまいているのは、やっぱり「アメリカ」なのね…。
暴力で平和は訪れない、暴力は暴力の連鎖を産み出すだけだ、報復の応酬が生み出すのは、絶望の泥沼でしかない。
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