エール! 子供成長を受け入れて親も成長しなければいけないのだ


【58 うち試写会12】 フランスの片田舎の農家であるベリエ家は、高校生の長女ポーラ(ルアンヌ・エメラ)以外、全員が聴覚障害者。ある日音楽教師トマソン(エリック・エルモスニーノ)に歌の才能を認められ、パリの音楽学校で行われるオーディションを勧められたポーラは喜ぶものの、歌声を聴けない家族から反対される。家族のコミュニケーションに欠かせないポーラは、考えた揚げ句……。

 歌の才能を認められパリの音楽学校のオーディションを勧められた少女と、聴覚障害のある家族との絆を描いた映画。
予告編を初めて見た時に、物語は予定調和だろうけど、絶対に元気をもらえると確信しての鑑賞、まさにその通りの作品だった。
聴覚障がいの父母と弟、一人、聴覚に障がいがなかった長女は、家族の通訳であり生活の支え、しかしそれが少しずつ彼女にとって心に溜まる澱となり、しがらみになっている。
一方、障がいを持った父母の自由奔放なこと、喜怒哀楽が激しく、反骨精神が強く、そしてあけっぴろげな性生活!
しがらみに縛られたヒロイン以上に伸び伸びしてて、それが長女の苦悩に思いっきり拍車をかけてる、ってのがおもしろすぎる!

 音楽の素晴らしさを彼らにどう理解してもらうのか、そして自分の支えが必要な家族と、開けてきた自分の将来の、どちらを選ぶのか、そこが本作の焦点となっていく…と書くとジメジメした感じだけど、いや、明るい明るい!


 この映画の中では、ミシェル・サルドゥという人の曲がたくさん使われていて、彼は1970年代に数多くのヒットを飛ばしたフランスを代表するシャンソン歌手なんだそうだ。
合唱部の発表会で披露する曲として、“La Maladie d’amour(恋のやまい)”や、“La java de Broadway”、ポーラとガブリエルが、発表会で歌うデュエット曲も“Je vais t’aimer(愛の叫び)”、そしてポーラが試験で歌った曲は“Je Vole(青春の翼)”。
この曲は「旅立ち」がテーマとなっており、まさにポーラと彼女の家族が置かれた状況とリンクし、そんな彼女の気持ちを代弁するかのようで、号泣必至!


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ねえ パパとママ 僕は行くよ 旅立つんだ  今夜 逃げるんじゃない 飛び立つんだ 酒もタバコも 捨てて 飛ぼう

無言のまま 不安げなママ 感じてたんだね 聞こえてたんだね きっと

僕は大丈夫 そう答えると ママは うなずき パパは無理に笑う 振り返らない 遠ざかる 駅から駅へ やがて 海へ

僕は行くよ 今旅立つ 飛び立つんだ 今夜 逃げるんじゃない 飛び立つんだ 酒もタバコも 捨てて 飛ぼう

見たかもしれない パパとママは 僕の涙を でも戻らない 進もう

人生を信じて 自分を見つめる どう生きよう 思いにふける 独り

息が詰まる この鳥カゴ 胸がつかえ 歌えない 思いきり

ねえ パパとママ 僕は行くよ 旅立つんだ 今夜 逃げるんじゃない 飛び立つんだ 酒もタバコも 捨てて 飛ぼう

飛ぼう 飛ぼう


 子どもが大人へと成長するとともに、親もそれを受け入れて成長しなければいけない、そう、この映画のもっとも重要なテーマは「子離れ」なんだ。
最愛の家族を支える役目と自らの夢の間で揺れ動くヒロインを、素晴らしい歌声とともに好演したルアンヌ・エメラ、今フランスで最も注目を集める女優・歌手となったとのこと、うん、納得。
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