天空の蜂 本日、原発の安全神話が再稼働…


【39 うち試写会10】九州電力は今日午前、川内(せんだい)原発1号機(鹿児島県薩摩川内市)の原子炉を起動し再稼働させた。
日本の原子力発電所の「安全神話」も、今日、再稼働となった。

 1995年夏、錦重工業小牧工場試験飛行場の第三格納庫から、軍用の巨大ヘリコプター「ビッグB」がテロリストに奪取された。その日は、海上自衛隊への正式納入を間近に控えた領収飛行が行われる予定だったが、「ビッグB」は大量の爆薬物を満載したまま、テロリストの遠隔操縦によって、福井県の高速増殖炉「新陽」の上空へ飛び去った。日本政府へ届いた脅迫状は、現在稼動中や建設中の原発を全て停止しろ、さもなくば巨大ヘリを「新陽」に墜落させる、という驚くべきものであった。その上、奪取された「ビッグB」の機内には、子供が取り残されているという、テロリストにとっても予想外の事態が判明する。燃料切れによる墜落というタイムリミットが迫る中、自衛隊が原子炉の真上でホバリングしたままのヘリから子供を救うという難しい任務に挑む。一方、原発の安全神話を掲げてきた政府は、テロリストの要求にどう対応するか逡巡するのだった。

 試写会にて鑑賞、東野圭吾が原子力発電所を題材に1995年に発表した原作「天空の蜂」を、堤幸彦監督が映画化した社会派サスペンス、最新鋭の大型ヘリを手に入れたテロリストが、日本全国の原発の停止を求め稼働中の原発上空でホバリングさせるテロ事件を描く映画。
舞台は、原作発表の1995年、阪神淡路大震災の後という設定で展開されていき、テロリストがヘリの墜落の目標とした福井県の高速増殖炉「新陽」というのは「もんじゅ」のことで、奇しくももんじゅはこの1995年にナトリウム漏出火災事故を起こし停止した(2010年に運転再開したが、その後再び炉内中継装置落下事故を起こし現在は停止中)、新陽という名は茨城県東茨城郡大洗町にある日本原子力研究開発機構の高速増殖炉(実験炉)である常陽に因んでいると思われる。


 物語の突拍子のなさから"映像化不可能"と言われていたそうで、誰よりも原作者の東野さんが「映画化など絶対に不可能」と思ってたにもかかわらずの実写化であり誰よりも感動していたのが東野さん自身ということだが、そのことは納得の迫力ある映像。
ビッグBは最新鋭にして日本最大(全長34メートル、総重量25トン)のヘリコプターという設定で、その巨大ヘリが、テロリストの遠隔操作によって始動し、格納庫から出て飛び立つまでのシーンが圧巻。
最も手に汗握るシーンは、航空自衛隊によってビッグBに取り残された子供を救出するシーンで、思わず腰が浮いてしまうほどの息をのむ緊迫感。
そして、ほどよく人間ドラマを散りばめてあって、そのことが物語の深みを醸し出していく展開であったが、キャスティングや演出にちょっと笑いを求めてしまったところが若干の違和感あり、ま、映画の出来を左右するほどのものではないが。


 物語のラストに「本当に狂っているのは誰なのか」という問いかけがなされる。
大飯原発が停止した2013年9月以来、全基停止中の日本の原発は、川内原発の再稼働により再び動き出した。
原子力発電者が全基停止していても日本の電力需要は償えてたし、東京電力福島第一原発の「想定外」の事故の後始末も遅々として進んでいないうえ(薦めることが出来ない)、地震・津波・火山噴火などの自然災害やこの映画で取り上げられたようなテロへの対策も不十分ながらも(対策できない)、事故が起こった際の住民避難や賠償の準備も出来ていないのに、原子力発電所の「安全神話」も再稼働だ。
本当に狂っているのは誰なのか…。
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