おかあさんの木 軍靴の響きが確実に近づいている今こそ、ぜひ観るべき映画


【31 うち試写会7】 昭和初期、長野県の田舎の村。7人の息子を生んだミツ(鈴木京香)だったが、若くして夫・謙次郎(平岳大)が心臓発作により他界。息子たちは立派に成長するも次々と出征し、ミツはそのたびに畑に桐の木を植えていた。謙次郎の同僚だった昌平(田辺誠一)やその娘・サユリ(志田未来)らに気遣われながら、ミツは木に語り掛け、息子の帰りを待っていた。

 7人の子供を戦地に送り出した母の愛を描いたヒューマンドラマ。
誰がどう見ても違憲でしかないのに、無理矢理通そうとしている安保法制、戦争が他人事ではなくなっている今こそ、軍靴の響きが確実に近づいている今こそ、ぜひ観るべき映画だろう思い鑑賞。


 出征した息子の無事を願って桐の苗を1本1本植え、そしてその木々に語りかける母親の姿がほんとにいたましい。
そして息子の戦死で心の痛みにそっと耐えているのに、「軍神の母」と崇められ、戦争プロパガンダにも利用されたりする。
しかし、五郎が出征する時には思わず電車に乗り込む息子の足にしがみつく、そのことで憲兵に暴力をふるわれ、そして反戦・反軍・不敬・不穏の罪で逮捕されるというシーン、ほんとに不憫だ。

 この映画のなかでも何度か出てきた「神州不滅」という言葉。
この言葉の元に、なぜ息子を、国に、戦争に、人殺しに、捧げなければならないのか、鈴木京香の耐え忍ぶ表情が実に切なく、演技は心に染み入った。


 決して声高に反戦を訴えるわけではない、しかしおかあさんが生きた悲しい惨めな人生に、戦争がもつ真実があるのだろう。
原作は、児童文学作家大川悦生が1969年に発表した戦争を題材にした文学作品(おかあさんの木 (ポプラポケット文庫 (032-1)))で、小学校の国語の教科書にも近年まで収録され、アニメ映画にもなっているそうだ。
ぜひ原作を読みたくて、そしてこの映画の悲しすぎるラストについて少し疑問に思ったので、そこも確認したくて、鑑賞後、即オーダーした。
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