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火の鳥 エデンの花 原作とはずいぶん違うと思いつつ、原作自体もどの時点が完成品か不明やから…時空を超える火の鳥の飛翔が美しい。


【🎦33 2023/11/5鑑賞】 ロミと恋人のジョージは、ある理由から地球を離れて惑星エデンに降り立つ。二人は荒涼としたエデンの開拓を進めるが、ジョージが井戸掘りの最中に事故で亡くなり、ロミは一人息子のカインとAIロボットと共に過酷な生活を送る。ロミはカインのために自分の命を伸ばそうとコールドスリープを行うが、機械の故障で1300年も眠ってしまう。目覚めたロミは、睡眠中に新人類が築いた都市エデン17の女王として祭り上げられる。帰郷の思いに駆られるロミは、宮殿で出会った少年コムと地球を目指す。


 手塚治虫のコミック「火の鳥」の一編「望郷編」をアニメ化、辺境の惑星で1300年も眠りについていた女性が、故郷である地球へ帰ろうとするという作品。
手塚治虫の「火の鳥」とは、手塚治虫が漫画家として活動を始めた初期のころから晩年まで手がけられており、手塚治虫がライフワークと位置付けた漫画作品だ。
古代からはるか未来までの壮大な時間、地球や宇宙が舞台にという広大な空間のなか、生命の本質・人間の業について、それをずっと見続けている火の鳥という存在を軸として、手塚治虫自身の独特な思想を根底にたいへんなスケールで描かれているという作品だ。
調べてみると、最初に連載されたのは1954年(昭和29年)の「黎明編」で、1956年に「エジプト編」「ギリシャ編」「ローマ編」、1967年に「黎明編」「未来編」「ヤマト編」「宇宙編」「鳳凰編」「復活編」「羽衣編」「望郷編」「乱世編」、1976年に「望郷編」(本作の原作)「乱世編」「生命編」「異形編」、1986年に「太陽編」が発表された。


 火の鳥は、「人智を超えた存在である超生命体。炎をまとった鳥の姿をしている。100年に一度自らを火で焼いて再生(幼体化)することで永遠に生き続ける。他者との会話はテレパシーで行ない、未来を見通す。火の鳥の血を飲めば永遠の命を得ることができるため、多くの人間がその生き血を求める。」という存在。
呼称は鳳凰・火焔鳥・フェニックス・不死鳥などとも呼ばれるが、時空を超えて羽ばたく超生命体として、手塚治虫の作品では描かれている。
手塚治虫はストラヴィンスキーのバレエ「火の鳥」を見て、その中の火の鳥の精を演じるバレリーナの魅力に心を奪われたのが本作品「火の鳥」を描くきっかけだったとしているそうだ。


 自分は、中学生の頃から社会人になるまで、手塚治虫漫画全集全400巻を、毎月毎月ちょっとずつ購入して収集していた(どこにあるんだろ?売ったり処分したりした記憶は無いので実家にあるのかな?)。
これの200巻「エジプト編」「ギリシャ編」「ローマ編」、201巻の「黎明編」から212巻の「乱世編」、362巻から365巻の「生命編」「異形編」と「太陽編」を読んだはずだ。
本作の原作では「マンガ少年版」がベースとなっている。
「時代は宇宙時代。自然が失われ続ける地球に絶望した主人公ロミと恋人のジョージは、強盗で得た金で宇宙不動産会社から小さな惑星エデン17を買い、移住する…」という設定からの原作であって、また、火の鳥全シリーズ中で最も手塚による加筆・修正が多い編であるそうで、この映画のストーリーは、もはやどの時点かが解らないんで、なんとなく自分の記憶とハズレがあってもしかたがない。
とは言え、世界観や、描きたかったであろうメッセージとしては、十分に納得が出来た。
なんといっても、昔のキャラクターなのでキャッチーではなく、作品の世界観に入りにくいと思われる原作の世界観を一切壊さないままに、STUDIO4℃が作り上げたせいで、とても古くさいように見えるかも知れない。
しかしながら、クオリティーの高いアニメーション表現が、原作を壊すことなく、しかも圧倒的に説得力のあるレベルの作品に昇華させていたことに驚く。


 今作品では、宮沢りえが主人公ロミ役で演じたが、若い頃と歳をとった時の声が変化があまり感じられない平板な演技には違和感を覚えていたが、しかし鑑賞後にそれが逆に心に沁みた。
宮沢りえの解釈や演技力、やっぱすごいわ。
この作品とはエンディングの異なる配信版「火の鳥 エデンの宙」が、Disney+で2023年9月13日から配信されているそうで、是非、そっちも観ておきたい。

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