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ザ・クリエイター/創造者 アメリカの過去現在未来を全否定するための映画だったのか💦


【🎦30 2023/10/29鑑賞】 2075年、人間を守るために開発されたはずのAIが、ロサンゼルスで核爆発を引き起こした。人類とAIの存亡をかけた戦争が激化する中、元特殊部隊のジョシュアは、人類を滅亡させる兵器を創り出した「クリエイター」の潜伏先を突き止め、暗殺に向かう。しかしそこにいたのは、超進化型AIの幼い少女アルフィーだった。ジョシュアはある理由から、暗殺対象であるはずのアルフィーを守り抜くことを決意するが……。

 人類とAIの戦いが勃発した近未来を舞台に描くSFアクション、危険なミッションに挑んだ退役軍人が、潜入先でヒューマノイドの少女と出会うという映画。
ハリウッドの俳優と脚本家がストライキを起こした今年、AIというテーマはこれまで以上にタイムリー。
進化したAIの受容をめぐるというテーマの映画はこれまでもたくさん有ったし、現実社会でも進化したAIに多くの職業が取って代わられて、人間の職域が減少していく不安もよく話題になっている。
しかしこの映画は、人間(アメリカなど西側)が悪で、AIが善という構図で描かれているところが重要。
ある意味、人間 vs AIではなく、覇権争いをしている国 vs 日本・韓国・中国を除くアジアなどのその他の国(アフリカや中南米も含んでいるかも)という対立を軸として、近未来シミュレーションを緻密に描いているのかも知れない。


 それなりの予算で、いや、昨今の対策に比較するとかなりの低予算で、とんでもないヴィジュアルを生み出すコスパの良さはさすが、ギャレス・エドワーズ監督。
東京や、カンボジア、インドネシア、ネパール、タイ、など世界8ヵ国でロケを敢行し、舞台となる近未来のニューアジアのビジュアルを作り込んだという、まさに東南アジアの豊かな自然と伝統と超進化型AIが共存する近未来世界は素晴らしく美しく饒舌で、そこに覇権国家の近未来的ギミックな武力が侵攻してくるというのは、とてつもなくリアルで、どっぷりとSF世界に没入してしまう。
ある意味、変わらないものと激変したもののブレンド具合がリアルで、暗に多様性の共存を問いかけているのだろうか。


 そして、かつてのベトナム戦争やアメリカが生む暴力と憎しみの連鎖、そして現在の世界情勢への皮肉や批判が強烈で、さらに未来を歪めるかも知れない不都合な真実。
ここまで自国であるアメリカを批判するメッセージ込められているとしか思えないハリウッドの気合いと気概にリスペクトした。
一方で、政府や経済観にひれ伏す日本のマスコミやエンタメを痛烈に批判したい。


 ところで、この映画には、軸たるストーリーとは別に、主人公の失われた恋をベースにした喪失と追求のドラマという、そこがとっても面食らうほどのロマンチックなロードムービー的な展開という要素も用意されていた。(この映画は元々タイトルを「True Love」としていたが、なぜか「The Creator」に変更されたそうで、「True Love」の方が本作にあっていたかもと思うくらいだ)
ギャレス・エドワーズ監督の視点はある意味独特で深すぎて難解でもあって、どこで共感できるかは人によるだろうが、自分にとって、これほどまでに感情移入させる物語は珍しいかった。
可能な限り大きなスクリーンで、画と音の良いシアターで、観て欲しい作品だ。


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