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アムステルダム やばいっ❗アカデミー賞最有力という評価が、納得の作品だったわ❗❗


【🎦32 2022/11/01鑑賞】 1930年代のアメリカ・ニューヨーク。医師のバート(クリスチャン・ベール)と弁護士のハロルド(ジョン・デヴィッド・ワシントン)、アーティストのヴァレリー(マーゴット・ロビー)は第1次世界大戦の戦地で出会い、終戦後にアムステルダムで友情を確かめ合っていた。ところが、バートとハロルドが殺人事件の容疑者となってしまい、3人は無実を証明するため、ある作戦を企てる。

 デヴィッド・O・ラッセル監督が、1930年代のニューヨークを舞台に巨大な陰謀に巻き込まれる3人組のてん末を描いたクライムドラマ、第1次世界大戦の戦地で親友になった3人が、殺人の容疑を晴らそうと奔走するという映画。
1933年は、第二次世界大戦が刻々と近づいていた時期で、日本はちょうどこの年に国際連盟を脱退している。
ドイツ軍と日本軍が協力して製造していた覚醒剤、ドイツ名でペルチビン、日本名でヒロポンが劇中に登場するし、ファシズムももちろん大きなファクター。
ムッソリーニと同席したアメリカ人将軍が大きな秘密を知り暗殺されたらしい――この事件から物語が始まる。


 ストーリーの骨子になるのがアメリカの黒歴史「ビジネス・プロット」で、財界の指導者たちがナチスに傾倒し、大衆に人気があったスメドレー・バトラー少将を指導者に推したてクーデターを起こそうと目論んだ陰謀。(作中では、スメドレー・バトラー少将はギル・ディレンバック将軍に変えられ、ロバート・デ・ニーロが演じている。)
そんな世界の歴史を変えた衝撃的な陰謀の裏側を描き、その巨大な陰謀に巻き込まれた3人の男女の行く末を、史実とフィクションを交えて描いていて、キャッチフレーズは「ありえないけど“ほぼ実話”」。


 監督独自のユーモア感覚で描いているが、拝金主義者が独裁者を求める世相は現代そのもので(安倍を象徴とする自民党であったり、維新の会であったり)、サスペンスあり、ラブストーリーあり、友情ドラマあり、コメディあり、歴史ミステリーありと様々なジャンルを行き来するこの作品は、2時間超えの尺の長さをまったく感じさせない。
しかも、クリスチャン・ベールが「義眼」を強調した顔面芝居で圧をかけるのがすごいインパクトやのに、さらに次々と登場する豪華キャストの賑やかさもやばくて、刑事や敵の俳優に「あの人だったのか!」と発見する喜びも、この作品にどっぷりと引き込まれてしまう大きな要素だ。
没個性に徹したテイラー・スウィフトの扱い方なんて、ありえんでしょ(爆)


 ロバート・デ・ニーロが演じている将軍のモデルである軍人時代のバトラーは、ハイチやメキシコの侵攻に加担していたが、後年は反戦活動家になって自分自身が行った中南米侵攻を「富裕層のための戦争だった」と批判している。
この「アムステルダム」の陰謀の2年後の1935年には「War Is a Racket(戦争はイカサマだ)」という小冊子を出版し、戦争がいかに軍需産業だけを潤して兵士たちから搾取するか、迫力ある議論を展開している。
このスメドレー・バトラー少将の演説を、作中ではデ・ニーロが一字一句もズレのない完璧なタイミングで完コピしていたことを、エンドロールの中でわからされる。
コロナ禍を挟んで構想5年、デヴィッド・O・ラッセル監督、クリスチャン・ベール、マーゴット・ロビー3人の才能が結集した問題作であり、最終的に監督は実在した人物や事件を随所に絡ませ、豪華キャスト勢揃いの娯楽サスペンスに落とし込むことによって、歴史の裏側を監督独自の個的な視点からえぐりきってしまうという、独特のフィクション的な造り込みには、ほんとにほんとに大感動だ。
アカデミー賞最有力という評価が、納得の作品だった。


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