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マカロニほうれん荘 今、読んでも強烈炸裂っ!面白すぎる!


 LINEのスタンプで「マカロニほうれん荘」を見つけたんで購入、トークでたまに使うが、「なんじゃこれ?」ってな反応ばっかでとっても悲しい。
それで、ずいぶん以前に購入していた文庫本版の「マカロニほうれん荘 (1) (秋田文庫)」を大阪の家から持ってきて再読。
そして、引き続き、マカロニほうれん荘 (2) (秋田文庫)マカロニほうれん荘 (3) (秋田文庫)も購入してしまった。

 この漫画は、「週刊少年チャンピオン」にて、1977年から1979年まで連載されていたスラップスティックギャグ漫画で、スピード感とリズム感を伴った、息もつかせぬギャグの応酬、巧緻なタッチと描写、そして垣間見える芸術性など、今見ても色あせない斬新さで、そこにミリタリー、音楽、古典ドラマなど広範囲に引用されるネタなどがとてもマニアック、従来にないスタイルで当時一世を風靡した作品だった。


 主人公の沖田そうじは、都内の高校「ピーマン学園」に入学した1年生。その入学式の日、校庭で同学園のOBらしき2人組を目撃する。式が終了して教室に入ると、なぜかさっきの2人組が教室の中にいた。実は2人は同学園の究極の落ちこぼれ、落第生として学園内で知らない者はいない金藤日陽と膝方歳三であった。「あんな人たちと同じクラスだなんて…」と落ち込みながらも、そうじは学校終了後、下宿先となるアパート「菠薐荘」(ほうれん荘、設定上の所在地は「杉並区井草」方面)へと向かう。そこで管理人の娘である姫野かおりから、このアパートに住んでいる"変な2人"の存在を教えられ、「絶対に関わらないように」という注意を受ける。そして2人で部屋へと向かうと、その部屋の中に勝手に入っていたのは何とその"変な2人"だった。こうして、沖田そうじと落第生2人組による奇妙な同居及び学園生活は幕を開ける。


 連載の毎回16ページはほとんどがギャグに費やされていて、ストーリーといえる部分は僅か、あとはテンポよいギャグの応酬で展開し、軽くオチがついておしまいになるというパターンばっかで特にお話になってない、(笑)
当時、英米で盛んになったポップアートの要素を、多分に含んだ画風が特徴であり、さらにはシュールレアリスムの要素をも含んだ画風で、スラップスティックなテンション高いギャグ漫画を描く。


 怒濤のように押し寄せてくるギャグにはパロディが多く含まれているが、当時の1970年代のポップカルチャー・サブカルチャーがそのモチーフとされ、ハードロックやパンクロックなどの洋楽、当時たくさん放送されていた特撮作品、そしてミリタリーが特に数多く盛り込まれている。
クイーンのギタリスト、ブライアン・メイが、「ほうれん荘」の大家の娘・かおりが経営する喫茶店で、かおりにクイーンの『華麗なるレース』をリクエストするシーンは印象的だった。


 きんどーちゃんやトシちゃんたちが怪獣や特撮ヒーローに変身して大暴れするシーンも多いが、それも結構マニアックなものがおおく、ガメラやキングギドラ、そしてアンギラスとか、電人ザボーガーとかもあったりで、楽しすぎる。
しかもこれはすべて、実際に着ぐるみを着用しているという設定のようで、たくさんの着ぐるみを虫干ししている場面が登場するエピソードもある(どこに隠しいるのだ、あのそうじの狭い下宿の部屋で…ww)


 ミリタリーは航空機や戦車、銃器などがとっても巧妙にギャグに使われているが、珍しく物語がちゃんと展開する「第一次”暁”戦争」を筆頭に、ストーリーそのものがミリタリーパロディになることもある。
このミリタリーに関しては、史実や装備品のあつかわれ方などかなり正確なものだそうで、ミリタリーマニアにも一目が置かれていたとのこと。
自分の購入した文庫本版では、3巻で57話しか収録されていないが、全部で120数話以上あるそうで、連載が終わって40年以上経っても未だに重版されている単行本でさえ未収録作品があるそうだ。

 自分が中三の時の受験の際に、「大同小異」と回答を求める問題があったが、実はその単語は中学の授業では習ってなくて、しかし「真理への挑戦!!」のなかにこの四文字熟語が出てきて、辞書を引いて覚えたってことがあって、受験にも役立つ漫画だった。
そして、時々散りばめられる「エロさ」にも中学生はドキドキさせられたが、しかも今読み返しても、やはりええ感じで適度にエロイ、すばらしいっ(笑)

 しかしほんま今読んでもほんとうに強烈炸裂っ!面白すぎる!
作者の鴨川つばめさんは、これだけの作品をアシスタントを使わず一切の妥協をせずに書いていたため、心身共にぼろぼろになり、最後にはほとんど燃え尽きていたそうだ。
文字通り作者が命を削って残した不朽の傑作、当時には「早過ぎた」かもしれないが…。

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